緊急地震速報とは
地震の発生直後に、震源近くで地震(P波、初期微動)をキャッチし、位置、規模を感知し気象庁がデータを送信します。そのデータをデジタルなまず(緊急地震速報装置)が置かれている場所の強い揺れ(S波、主要動)予想される震度が始まる数〜数十秒前に、素早くお知らせする新しい情報です。
地震波には、伝播速度が速い「P(プライマリ)波」(約7km/秒)と、大きな揺れを起こす伝播速度の遅い「S(セカンダリ)波」(約4km/秒)があります。
緊急地震速報は震源地付近で検知したP波の初動データを使い、震源地情報をコンピューターで解析し、S波による強い揺れが来ることを事前に告知する情報です。これまでの研究・調査によりP波の発生検知からS波到達までには 数秒から数十秒あると言われており警戒情報などを発することで地震による死傷者は大幅に軽減できると考えられています。
この数秒間で「何ができるか」日頃からこのシミュレーションが大切です。
緊急地震速報装置はこの情報を基に警報と音声によって地震到達を事前に
お知らせするシステムです。
もし警報が地震の7秒前に鳴ったら
緊急地震速報には「一般利用者向けと高度利用者向けがあります。」
- ■一般利用者向け
- 震度5弱以上の地震が発生した場合のみ発報され、主にNHKなどのTVやラジオ(民放では参加していない局もあります。)などで告知されますが告知範囲が広大となり予測震度や猶予時間は発報されません。
したがって高度利用に比べ猶予時間も短くなります。
- ■高度利用者向け
- 気象庁からの地震電文を受ける専用端末により、本来一番必要としてる設置場所においての予測震度と猶予時間を発報します。
●震度1から震度8まで発報を任意で設定が可能です。
●放送設備、非常放送設備に連動できます。
●工場設備や精密機器、シャッターなどの設備を簡易制御が可能です。
●告知の音声フレーズを選択できます。
緊急地震速報が間に合わない
緊急地震速報は震源地から出たP波を気象庁等の観測点で感知しS波の到達時間を計算し伝達するシステムです。震源地が近い場所ではS波の到達時間を予測する前に揺れが到達してしまいます。これによりこわい海溝型地震などは地震到達予測ができますが直下型地震の震源地真上付近などは機能を果たせません。
今後発生が心配されている巨大地震(震度6以上)の予測猶予時間
東海地震: | 静岡で10秒前、熱海・豊田で20秒前、名古屋・小田原で25秒程前、 岐阜・津で30秒前、東京で40秒前 |
東南海地震: | 名古屋・小田原で40秒程前 |
南海地震: | 名古屋で90秒程前 |
※これらの地震は海溝型(海)の地震であるため、地震が来るまでの猶予時間があります。 |